同窓会報No.40

材料保証研究室の近況報告 小林 正和 自然エネルギー変換科学研究室の近況報告 宇野 晟生 2023年 第40号 TUT 同窓会報 7 茎摩擦音や、リード式人工声帯を調べております。歯 茎摩擦音が物理的にどのように発生するのかを解明、 発音障害等の治療への応用を目指しています。リード 式人工声帯については、リードの振動と気流、音発声 の連成シミュレーションを行い、自励振動による音の 発生メカニズムを調査しています。 その他、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、 本研究室では飛沫に関する実験や解析を実施しており ます。マスクの使い方・飛沫防止効果について報告を 挙げていますので御一読いただけると幸いです。また、 普段の研究活動においては本学の感染症規制が緩和 されることで、自由な行動が可能となってきています。 しかしながら新入生歓迎会や忘年会といった行事など には未だ制約があり、すべてが思い通りにならないこ とへのもどかしさもありました。一日でも早くかつての 生活に戻ることができるよう研究に邁進するとともに、 私ども含め皆様方が健やかに日々を過ごされることを 願っております。 末筆ながら、卒業生ならびに修了生の皆様方の益々 のご活躍をお祈り申し上げます。 本学の卒業生ならびに修了生の皆様方におかれまし ては、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。現 在、自然エネルギー変換科学研究室には飯田明由教授、 吉永司助教、秘書 1 名、研究員1 名、博士後期課程 2 名、 博士前期課程 12 名、学部生 8 名が在籍しております。 本研究室では流体力学を基礎とした実験や解析を通 じて、主に空力騒音、自然エネルギー関連技術、楽器・ 発音について研究を行っております。 空力騒音の分野では発生する音の予測や低減手法の 開発を行っています。対象としては自動車車内騒音、 ファン騒音、キャビティ音などです。例えば自動車車 内騒音の場合は流体・車体構造・音波の連成した問題 を扱うことで、自動車外部で発生した音波がどのよう に伝播するか明らかにすることを目的にしています。各 自動車部品から発生する音は流れと音の直接計算を用 いて、高精度な予測を目指します。 自然エネルギー関連技術では風車に関する研究をし ております。流体解析ソフトウェア FrontFlow/Blue、 スーパーコンピュータ富岳を用いて風車周りの高解 像度解析を行っており、風車翼による乱流がウインド ファームのような後流に設置された風車に与える影響 を調べています。 吹奏楽器においては、吹奏時の圧力抵抗感などの製 品性能を向上するために流れと音の直接計算を行い、 音の発生や伝播機構を明らかにすることを目的にして います。発声ではサ行 /s/ や /sh/を発声する際の歯

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